賃貸記事

リビンマッチ:家賃支払いの消失時効

家賃支払いの消滅時効とは

たとえば、「翌月分の家賃を前月25日に支払う」という賃貸借契約で あったとします。このとき賃貸人は、6月分の家賃を5月25日に賃借人に請求できます。 しかし、支払日に入金がないままに、その後、法律で定められた一定期間が経過すると賃貸人はもはや家賃を請求できなくなります。

正確には、所定の期間が経過し、かつ、賃借人が「時効だから払わない」旨賃貸人に告げたときに6月分の家賃は時効で消滅します。権利の上に眠っていた賃貸人は保護に値しないという考え方のもとにあります。

この期間のことを「消滅時効期間」といいます。時効だから払わない と債務者(賃借人)が債権者(賃貸人)に告げることを「時効の援用」といいます。消滅時効期間が経過し、かつ、債務者によって時効が援用されたときに、請求権は時効で消滅します。

家賃の消滅時効期間

家賃の消滅時効期間は、改正民法後、賃貸人が家賃を請求できることを知ったときから5年間で、 請求できることを知っていても知らなくても家賃を請求できるときから10年間で、家賃請求権の消滅時効は完成すると定めました。

前述は債権者の主観で消滅時効期間の開始時点を決めるもの、後述は客観的に権利行使が可能な時点を開始時点としています。家賃の場合、賃貸人はいつ家賃の支払いを賃借人に請求できるか知っているのが通常です。そこで、通常は、「家賃の支払時期から5年間」 が消滅時効期間と考えてよいことになります。何か特殊な事情、たとえば、賃貸人が亡くなって相続が発生し、相続人が相続財産に賃貸不動産 があることを知らなかったという事情がある場合は、家賃を請求できる時期を賃貸人(の相続人)が知らなかったということもあり得ます。その場合前述の賃貸人が家賃を請求できることを知ったときから5年間と、後述の請求できることを知っていても知らなくても家賃を請求できるときから10年間の早い方が採用されることとなります。

時効消滅を食い止めるには

消滅時効が認められる大きな理由は、債権者が権利の上に眠っていたという点にあります。そこで、眠っていないことを示して時効消滅を止める方法が認められています。裁判や調停等を起こす、口頭で も文書でもよいので支払いを債務者に請求する = 催告する(150条)な どです。催告は、催告したときから6か月間だけ時効期間満了を止められます。また、債務者が支払義務を認めれば、認めたときからさらに時効期間が経過するまでは時効は完成しません(152条)。加えて、債権者と債務者で協議することで時効期間満了を一定期間止められる制度も新設されています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です