賃貸記事

Mr.リビンマッチが解説する「定期借地権」

「Mr.リビンマッチ(旧スマイスター)が解説するリビンマッチ(旧スマイスター)・賃貸管理」今回は「定期借地権」です。

そもそも定期借地権とは何でしょうか。 定期借地権とは平成四年八月に新しくできた期間限定型の借地権である。こう聞いてもあまりピンとこないかもしれませんが、この定期借地権が生まれる以前は、普通借地権と呼ばれる従来からの借地権と地上権の二種類しかありませんでした。

普通借地権とは

「土地は借りているほうが強い」といわれたのは、この従前からの借地権や地上権のことです。

大蔵省で公表している路線価に借地権割合が掲載されていますが、これはA、B、C D、E、F、G、Hの八種類になっています。Aが90%、Bが80%、Cが70%、 が60%、Eが50%、Fが40%、Gが30%、Hが20%と、それぞれの借地権の 割合を示しています。

これはあくまで税法上の評価ですが、A地区に至っては90%の権利が借りているほうにあって、地主はたった10%の権利しかありません。

一般に多いの C地区とD地区ですが、それでも60%、70%の割合で借地権者に権利があるというこ とになっています。この割合で土地を(普通借地権で貸すと約三分の一の権利しか地主に残らず、三分の二の権利が借りた人に渡ってしまいます。

しかも従前の借地権(普通借地権)や地上権では、借地権の期間終了後も地主側に正当の事由)がない限り、借地権者に返還を求めることはできませんでした。たとえば借地。 料が少ないので駐車場にしたほうがよいとか、土地を返してもらってアパートを建てたいなどというのはむろんダメで、息子の自宅を建てたいなどというのも、場合によってはダメでした。 「でした」と述べましたが、これは現在もそうです。「正当の事由」というのは、地主が その土地を返してもらわなければ住む所がないこと等をいいます。このような、普通では 絶対ありえない事由(住む所がなければそもそも他人に土地は貸さないので)が必要なのです。

 

等価交換とは

そして返還してもらう時も、通常は借地権割合に応じた権利金、たとえばC地区でしたら70%ですので、更地価格100万円の土地を30坪貸していたとすると、1005 B×30階で3000万円、その70%ですから3000GB×70%で2100万円が必要です。 さらに建物(通常は必ず建物が建っている)代金も必要となるため、返還してもらうのも ままなりませんでした。 これによりほとんどの場合、地主側が現金を用意することなく、土地を借地権と等価交換しています。たとえば前記の例で、土地30坪のうち70%の二一坪を借地権者の所有分、九坪を地主の所有分として、借地権と底地権(地主分)を借地権割合に応じて所有権にして分けてしまおうというものです。

この場合、1坪分の底地権と九坪分の借地権が 「等価」となり、交換する(できる)ことになります。

更地価格100万円のうち70%の70万円が借地権価格、30%の30万円が底地権 価格となります。したがって、21坪×30万円(地主の底地価格)=630万円 9坪×70万円(借地人の借地権価格)=630万円となりますのでめでたく等価交換」となり、税法上も無税となります。 「しかし、この手法では、例のように土地が30坪ぐらいしかないと、借りていたほうも一坪しかなくなり、いくら所有権が得られるとはいっても利用上、大きな制限をされることになります。

地主に至っては、9坪の土地では、返してもらっても利用もできませんし、売ろうと思っても売れません。また、借地権の問題が解決したとしてもその上に建っている建物がうまく借地人の土地の一坪の上に納まっているかとうか、という問題が残 ります。借地の場合、その借地が(地主から見ると貸地が)100坪とか200坪とか広い土地で、しかも分割した時にそれぞれに接道がキチンとされている状態が可能というようなケースでないと、等価交換はうまくいきません。

 

定期借地権の誕生

地主は普通借地権を持っていても契約期間中はもちろんのこと、契約期間が終了したとしても、正当の事由のない限り自分で利用することはかないません。地代収入が あるといっても少額で、固定資産税等を支払うと手もとに残るお金はいくらもありません。 しかし、ひとたび相続が発生すると、貸地といえども借地権割合を引いた残りの底地権割合に応じて路線価として土地の相続税評価額が相続対象として重くのしかかってきます。普通借地権の底地権は所有していてもあまりトクではないということになり、売却しようとしても借地人の権利の強い「普通借地権」では第三者にはなかなか売れないのが通常です。結局、借地人にしか買ってもらえないので打診すると、足もとを見られて底地権価格よりも安く買いたたかれるのは目に見えています。 このように「普通借地権」や「地上権」(地上権は普通借地権の一種ですが、借地権を 第三者に譲渡する時に地主の承諾がいるのが普通借地権、承諾がいらないのが地上権)です。

 

つまり地上権は普通借地権よりもさらに借地人の権利が強いわけです)として 他人に土地を貸すと、自分で利用することも半永久的にできないし、(底地権を売ろうとしても安く買いたたかれるし、税金はしっかりかかる、ということになります。これで は地主にとっては何のメリットもありません。そこで「土地は貸すな、貸すと人に取られることになる」と言われるようになりました。あまりに借りる者の権利が強くなりすぎて、貸す人がいなくなってしまった。これでは 土地利用上の観点からもマイナスだ。こうした考えから土地を貸しやすくするために、貸す側の意見がより反映される形の定期借地権の登場しました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です